こんにちは、腐女子です。
皆さんは腐女子ですか?
今日は「泣けるBL」を思い出せる限りでかき集めてみようという企画です。
親の腹に涙を忘れた腐女子と呼ばれる(誰に)私ですが、その分ドツボにはまると目がボコボコになるまで泣いてしまいます。
デトックスですね。
遥々アルク作品
『猿喰山疑獄事件』
不思議な世界感を書かせたら右に出るもののいない遥々アルク。
その中でもファンタジー要素は抑え気味で心の交わりを深く描いた作品が『猿喰山』です。
入門書としても読みやすのではないでしょうか。
この本を一言で表すと「因果応報」という言葉が適切かと思います。
さてこの因果応報をどう捉えるかは読み手の感情次第になってくるのも面白いです。
多種多様な感想を持つ事のできる作品はやっぱり名作だなという一品。
『ビター×スイート』収録「cleaning 世界で一番小さいクリーニング屋の話」
「猿喰山」から今度は少し不思議要素が強めになった短編集です。
タイトル通り甘いお話もあれば苦いお話もあります。
幸せになる人がいる一方で、一人ぼっちの人もいるという遥々アルクの得意なスパイスがガリガリに効いた作品集。
この中で一際、読んだあとに尾を引くのが、
「cleaning」というお話です。
ほんとうに数ページの作品なのですが、読んだ後に引っかかってどうしようもなくなってしまう。
誰しもあの子のようになりたくない、とどこかで思いながら生きているんだという痛いところをゴリゴリ削られる作品でした。
西田東作品
『願い叶えたまえ』全3巻
ヤクザとピアニストのお話です。
接点など一つもないかけ離れた世界に生きる二人が惹かれ合います。
西田東作品は、泣けばいいのか笑えばいいのかなんだかもう読んでいて複雑な感情になってしまうんですが、最後にもうひとパンチあとがきにやられます。
あんなに面白いあとがきを書くBL作家を他に知らないです!
とにかくそこらへんに転がっているBLとは歴然の差、男と男の恋愛を読んでいるという感覚がすごいんです。
初めて西田東作品を読む場合は『エースの休日』とかの方がいいかもしれませんが、腐女子であれば生涯一度は触れてほしいと思っている作品です。
ついでにもう一作、「天使のうた」もおすすめしておきます。
医者と指揮者のお話です。
「願い叶えたまえ」とはまた違ったテイストで「芸術家ゆえの苦悩」が描かれます。
中村明日美子
『Jの総て』全3巻+外伝1巻
言わずと知れた中村明日美子先生の三冊からなる作品です。
時代は、1950年代終戦から数年ほどたち日本とは打って変わって戦勝国の繁栄に沸き立つアメリカを舞台として幕を開けます。
J(ジェイ)と呼ばれる少年、J・M・オースチンは幼い頃からマリリンモンローに憧れ自分の性別について疑問を抱え生きています。
強烈な差別のはびこる当時のアメリカではつらい思いをするばかりなのですが、不思議なめぐり合わせで出会った人々に助けられ自分を否定しないで生きることが出来るようになるまでの物語です。
小説
『永遠の昨日』 榎田尤利
今までで一番泣いたBLだとはっきり言える作品です。
高校生の頃に読んだので、現在読み返すのが恐い作品の一つでもあります…
この小説は2010年に再販されたのを最後に絶版になってしまったので読むには中古本を手に入れるしか無いのですが、それでも読んでほしい作品です。
まずはじめの数ページで、
「一体何が起こったの?!」
と本に引き込まれてしまうので、普段小説を読まない方でも一気に読めると思います。
彼がどうなるか分かっていて、それでも見ていることしか出来ない。
「永遠の昨日」というタイトルが最後に刺さります。
まとめ
好きな本ほどどうやってネタバレしないでおすすめしたら「読もう」と思ってくれるんだろうと悩みます。
正直、BLで泣いたことというのがほぼほぼないのでごく僅かな作品しか紹介できませんでした…
「泣ける」確率が高いのは結構作家さんによるなあとまとめていて思いましたし、ちょっと新規開拓したいです。
一つでも興味を持ってもらえたらと思います。
今日は真面目な日だ。