「奴なくして今の俺はありえない。だがそうまでして尽くされて俺にどれほどのことができるのか」
- アラン王国第三王子クリスが寄宿学校で出会ったジークと恋に落ちる
- 登場人物が豊富で読み飽きない
- クリスの父親世代のはなしが激萌え案件
公式あらすじ
平和なアラン王国の末っ子王子クリスは友好国シャノンの訓練所でジークと恋に落ちました。ところが突然波乱がおとずれます。クリスは襲われ、父・アラン王は毒殺未遂!?
そんな騒動のさなか長い間仲違いしていた大帝国ダンドゥークの第2皇子・ジェイムズ出現!!騒動の原因は二国の仲違いのせいだというのです。
二つの国に平和を取り戻すべくクリスはダンドゥークへと旅立つのでした。
ジェイムズの目的は次期皇帝の座を奪いアラン王を皇帝にすることです!クリスはそのための人質という名目で帝国領オーソニアに入国しました。
そこに待っていたのは皇太子ローレンスその人で…!?
(『黒の騎士』剣解)
『黒の騎士』シリーズの順番
※なお未完
『黒の騎士』シリーズのネタバレ感想
- メインは王子・クリスと騎士・ジークのお話
- アラン王国建国に関わるクリスの父親世代の話が逸品
- アランと敵対するダンドゥークの王子たちも加わって話が膨れ上がる
- なのに未完!!!
①メインは王子・クリステンと騎士・ジークのお話
アランの三番目の王子は母親にとても良く似ていて女の子のように可愛がられて育てられます。
クリス自身も自分が可愛い事をわかっていて明るく爛漫に振る舞うことで周りのみんなが喜んでくれると考え育ちました。
「姫」であったら…という周囲の期待は純真なクリスの中に影を落とします。
ジークもまた複雑な生い立ちを持ち、すでに肉親は一人もおらず天涯孤独。
武術の才能があったことからシャノン王に目をかけられクリスの騎士になることに。
王子ゆえに何も知らない剣さえ使えないと嘆くクリスはジークの誠実で果敢な人柄に惹かれ、ジークもまたクリスの慈愛の心に惹かれます。
②アラン王国建国に関わるクリスの父親世代の話が逸品
クリスの父親であるアラン王は実はダンドゥークの皇子。
現ダンドゥーク王で実の兄でもあるオズワルドに疎まれ、政権争いに利用された挙げ句に無実の罪を着せられ、僅かな家臣と兵のみで最前線へ送られてしまいます。
その時アラン王を支えたのが、ハイド公ダグラス、シャノン王リチャードの二人でした。
ダグラスは剣舞にも秀でていて「銀の騎士」の称号も持ちますが主に参謀としての役割を、シャノン王は「黒の騎士」の称号を持つほどの圧倒的な武力でアラン王国建国に携わったのです。
まあその後、毒盛られたりなんやかんやあるんですけどちょっと置いといて昔話終わり!
『黒の騎士』に登場するキャラクターの中で一番気に入っているのが前述のハイド公ダグラス。
彼は今も現役でアラン王を支えています。
アラン王のことを一番良く分かっている人物と言っても過言ではない人。
毒に侵され高熱を出した王子を自分の馬に乗せ最後の戦を勝ち抜いたり、ダンドゥークを手に入れるというアラン王の思いを遂げるべく裏で工作したり、馬鹿なことを言う殿下を引っ叩いたので責任とって右腕を切り落としますって言い出したり、毒をもられて錯乱する王の口に指突っ込んで吐かせたり、興奮して暴れる王を抑えてぼろぼろになったり…
殿下命な行動を見せまくる。
王子が恋して嫁と両思いになった時意地悪してんのも可愛いし、最高のキャラクターです。
③アランと敵対するダンドゥークの王子たちも加わって話が膨れ上がる
ダンドゥークの第二皇子・ジェイムズもアラン王と同じように国を追われた身。
シャノンに逃げ延び盗賊団の一員として潜伏していたんだけど仲間が捕まったことでアランの王宮に姿を見せます。
正直彼も食えない人物だと思っていて本当に王座についた時反旗を翻さないか心配。
そしてジェイムズにはヤバイ兄とおバカな弟がいて彼らはみんな親が違うみたい。
そんなこんなでこれからどうなる!?と思った所で連載が止まっています。
④未完!!!
アラン王国とダンドゥークの面々も揃って、さあ寝たきりのダンドゥークの王が死んだら事がおこるぞと興奮していた所で本筋の続きは書かれていません。
シークレットフロアはもういいからこっちをこっちをどうかよろしくお願いします…
正直もうシークレットフロアはお腹いっぱい感あるので…