今回レビューするのは、雪代鞠絵・葉芝真己『真夜中のカフェでお茶を』です。原作付きなので話のクオリティは折り紙付き、安心して読める上に、葉芝さんの絵が素晴らしいという、どこをとっても文字通り”美味しい”作品です。
タイトルにカフェと入っている通り、見た目がおしゃれなだけでなく味にも健康にも気を使ったご飯が出てきます。
最近流行りの、昼はカフェで夜はバルになるという形式を採用している話題のお店でオーナーをしているのが攻めの真庭。
「体を労り癒やす野菜を提供、野菜はすべて産地直送の有機野菜健康志向」
と書かれた取材メモを持って部下の代わりに店を訪れたのは、男性向け情報誌の編集をしている柚木(ゆぎ)。
柚木は、「どうせ菜っ葉とか玄米の雑炊とか」だろうと毒を吐いていたのですが店につくと一転、ノールールでスパニッシュオムレツやトルティーヤ、海鮮チヂミに腰果鶏丁(?)など多岐にわたり料理を提供している店に感心します。
そうして仕事に取り掛かる柚木ですが、カメラマンに指示を出そうと天井を見上げた瞬間意識を失ってしまいます。
編集の仕事柄、不摂生に睡眠不足、次に目覚めたのはお店の休憩室のソファでした。
慌てて謝り帰ろうとする柚木に真庭は「試作品を、よかったら食べていきませんか」と提案します。
出てきたのは、「ホワイトソースの替わりに長芋と豆乳を使って、チーズもほとんど使ってない」グラタン。
その優しい匂いにつられ一口食べると、ぽろりと一言
「…美味い」
それを見て満足そうな真庭。
ホッとしたのもつかの間、柚木は突然立ち上がると仕事のことを思い出しまた後日礼を言いにくるから!と慌てて出ていってしまいます。
実はこのグラタン、柚木を見た時から顔色が悪く気になっていた上に、倒れてしまったのを姫抱っこ(姫抱っこ)してみたらあまりにも軽かったので心配して用意したものでした。
そうとは知らず、自宅に戻り後から後から降ってくる仕事を片付けている柚木。
行き詰まって酒でも飲もう!と冷蔵庫を開けた時気が付きます。
「胃がまだあったかい」
手に取ったビールをそっと冷蔵庫に戻して、仕事を続けるのでした。
続く…
上のあらすじに書いたように、とにかく美味しいご飯が絡んできます。
しかもイケメンが作る。
編集者としての仕事に行き詰まりを感じている疲れきった柚木を美味しいご飯で年下彼氏が癒やしてあげて結ばれハッピーエンド!なら話は早いのですがここに、友達以上セフレ未満のような関係を大学の時から続けているという柚木の男が出てきます。
これが曲者!この男がいなかったら、二人はあっさりくっついていて物足りなさが残ったかもしれない。
しかし、よく「邪魔者」として用意されるような一般的に何でそんな人と?と思われるような人物じゃないところがみそです。
柚木に対して「何があってもお前との関係は変わらない、これから先ずっと」と言ってしまえるような人ですが、「変わらない」という言葉を柚木がマイナスに受け取ったせいで関係が破綻してしまったところを見るとなんだか憎めない人。
その証拠に、柚木と別れたあともカフェのご飯が気に入ったようで店に現れては食事をしていく姿が描かれます。
何だかこの人こそ孤独に見えるので幸せになってほしい。
個人的萌えポイント
いつもいつも脇役に感情移入してしまう!話を戻して…
萌えポイントその1
上のあらすじのあと、本格的に体調をぶっ壊した柚木は高熱を出して自宅で寝込んでしまいます。
そこに店に来ないことを心配しいた真庭が同僚に見舞いを変わってもらって現れます。
スポーツドリンクとゼリーと薬と他にもなんか看病グッズを買い込んで!!!
すでにそのへんの20代の男じゃねえ、すげえよ。スーパーマンかよという気持ちですが、翌朝熱が下がって目覚めると、
「どうぞ、トマトとセロリのポタージュです」
えぇえええぇっぇぇ…もうだめ…立ち上がれない…
萌えポイントその2
「今からオレと旅行しませんか」
ちょっとしたひど目の出来事があった時にそう誘われて、真庭の実家のある田舎まで小旅行。
茅葺屋根の家でこたつを囲み二人で眠った翌朝、
「おはようございます、今朝はカボチャのミソ汁にしてみました」
どっひゃーぁ!!!!?
もう何も言えない、言えないけど、どこのおばあちゃんだよって思いました。
萌えポイントその3
最後にのろけをどうぞ
「あいつは、俺が外から帰ると、いつも飲み物を出してくれるんです。冬の寒い頃はジンジャーミルクティーだったり、今の時期はエキナセアのハーブティかな」
んんっんんんん?!??
セフレ男も「健康オタクの高齢者」と称した真庭の至れりつくせり萌えポイントでした。
基本的に、散逸するのが嫌なので電子書籍はKindleで買うようにしているんだけど、レンタにしかないものがあったり特典が限定だったりして難しい。
どこで買っても一つのアプリで読めるのが理想。
シリアスな部分が結構あるんだけど、それはほぼ省いてまとめました。
色んな要素が絶妙に絡み合って、ご飯は本当に美味しそうで、そのご飯を食べて元気になっていく柚木は幸せそうで…皆幸せになぁれ!
売れてるラブグッズ
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機能面はマイメアリーのほうが圧倒的に上だけど美顔器のような見た目がまじでいい(マイメアリーもこれにして)カレー沢の叔母もこれにしておけば死後辱められることもなかった。